導入
「イチゴの収穫は楽しいけれど、翌日は腰が痛くて動けない…」 家庭菜園でイチゴを育てている方なら、一度はそんな経験があるのではないでしょうか? 地面に這いつくばってのランナー整理や、中腰での収穫作業。美味しいイチゴのためとはいえ、体への負担は無視できませんよね。 もし、立ったまま優雅にイチゴ狩りができて、しかも今までよりたくさん収穫できるとしたらどうでしょう? それを実現するのが、プロの農家も実践している「高設栽培(こうせつさいばい)」です。 この記事では、腰痛から解放され、収量アップも狙える高設栽培の魅力と、家庭での導入方法を徹底解説します。
- イチゴ栽培の作業姿勢がつらくて限界を感じている人
- もっと効率よく、プロ並みのイチゴを収穫したい人
- 新しい栽培技術を取り入れて、家庭菜園をレベルアップさせたい人
本編
高設栽培の基本データ
高設栽培とは?
高設栽培とは、地面から腰の高さ(約80cm〜1m)にベンチ(棚)を設置し、その上でイチゴを栽培する方法です。 従来の「土耕栽培」が地面の土を使うのに対し、高設栽培ではピートモスやヤシ殻、ロックウールなどの人工培地を使用し、肥料を溶かした水(養液)を与えて育てます。
土耕栽培 vs 高設栽培:徹底比較
なぜ今、高設栽培が注目されているのでしょうか?従来の土耕栽培と比較してみましょう。
土耕栽培
- 初期費用がほとんどかからない
- 土の緩衝能があり水管理が多少ルーズでも育つ
- 伝統的な味の深みが出やすいと言われる
- 中腰作業が多く、腰への負担が甚大
- 土壌病害のリスクが高い
- 果実が土に触れて汚れやすい
高設栽培
- 立ったまま作業ができ、腰痛知らず
- 空間利用効率が良く、収量が増える
- 果実が空中に浮くため清潔で綺麗
- 棚や給水設備の初期費用がかかる
- 培地の保水力が低く、厳密な水管理が必要
- 夏場の培地温度上昇に注意が必要
家庭菜園で高設栽培を始めるステップ
「設備が大変そう…」と思うかもしれませんが、家庭菜園レベルならDIYで十分に可能です。
場所と棚の確保
日当たりが良い場所に、プランタースタンドや単管パイプで腰の高さの棚を作ります。
培地の選定
初心者には「イチゴ専用培養土」がおすすめ。慣れてきたら通気性の良い「ヤシ殻培地」や保水性の高い「ピートモス」をブレンドしてみましょう。
定植
クラウン(株元)を埋めすぎないように浅植えにします。高設栽培は乾燥しやすいので、定植直後はたっぷりと水をあげましょう。
養液管理(追肥)
土耕より肥料切れが早いです。週に1回程度、既定の倍率に薄めた液肥を与えます。
プロに学ぶ!成功のための技術ポイント
高設栽培で失敗しないために、少し専門的なポイントを押さえておきましょう。
- 培地の種類と特性:
- ピートモス: 保水性が高いが、酸性度が高いのでpH調整が必要な場合がある。
- ヤシ殻(ココピート): 通気性が良く、環境に優しい。初心者にも扱いやすい。
- ロックウール: 無菌で清潔だが、廃棄処理に手間がかかる。
- EC値(電気伝導度)の管理:
- 本格的にやるなら、肥料濃度(EC値)を測定してみましょう。イチゴの育苗期は0.6〜0.8mS/cm、収穫期は1.0〜1.2mS/cm程度が目安です。濃すぎると根腐れを起こすので注意!
- 排水対策:
- プランターや栽培槽の底には必ず排水穴を確保し、水が溜まらないようにしてください。根腐れは高設栽培の最大の敵です。
FAQ
冬の寒さ対策はどうすればいいですか?
高設栽培は地面からの地熱が得られないため、根が冷えやすいです。プランターごと不織布で覆ったり、簡易的なビニールトンネルを棚の上に設置すると効果的です。
水やりは自動化できますか?
はい、強くおすすめします。ホームセンターで売っている「自動水やりタイマー」と点滴チューブを組み合わせれば、数千円で自動灌水システムが作れます。これで旅行中も安心です。
まとめ
高設栽培は、単に「楽をする」だけでなく、植物にとって最適な環境をコントロールしやすくする、理にかなった栽培方法です。 腰の痛みを気にせず、目の高さで赤く実ったイチゴを愛でる時間は、何にも代えがたい至福のひとときです。 まずはプランター1つ、スタンド1つから始めて、次世代のイチゴ栽培を体験してみてください!
今週末はホームセンターへGO!高さ70cm以上のフラワースタンドと、イチゴ専用の培養土をチェックしてみましょう。